【新幹線殺傷犯・無期懲役で万歳三唱を】父「息子を棄てた」理由

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2018年6月9日に起こった「新幹線殺傷事件」で、横浜地裁が2019年12月18日、被告に無期懲役を言い渡しました。判決の際、被告は『控訴はしない。万歳三唱する」と叫び、両手を上げて万歳したと言います。心の闇がここまで来るのか!と驚きました。筆者は、このほか被告の父親のインタビュー記事にもショックを受けました。

【新幹線殺傷犯・無期懲役で万歳三唱を】父「息子を棄てた」理由

今回のブログ記事は以下の外部記事を読んだ感想を中心に書いています。

無期懲役で万歳三唱 新幹線殺傷犯の父が語った「私が息子を棄てた理由」
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20191220-00021172-bunshun-soci&p=1

この記事は、「週刊文春」2018年6月21日号の記事がそのまま公開されてたものです。(記事中の年齢や日付、肩書き等は掲載時のまま)です。

 

「週刊文春」記者にこう語るのは東海道新幹線無差別殺傷事件の犯人・小島一朗容疑者(22)の実父・S氏(52)だ。

小島容疑者は、愛知県一宮市で育った。上に姉が一人いる。

実父であるS氏は、近所ではいつもニコニコしている人物として知られ、喫茶店で働いた後、いくつもの職業を転々とし、現在は、車関連の会社に勤務。母親は共産党候補として市議会議員選挙に出馬した過去を持ち、現在は団体職員としてNPO施設で働いている。

2017年2月からは、周囲のすすめもあり地元の専門病院に2カ月あまり入院、ここで自閉症と診断されている。

退院後、小島容疑者の運命は更に流転する。当時彼が身を寄せていた母方の祖母と養子縁組をすることになったのだ。

「母親が『おばあちゃんの家にいるなら名前を変えたほうが都合いいんじゃない』と提案した。一朗君と祖母も同意して養子縁組をした。父親はそれについて特に何も話さなかったそうです」(前出・S家を知る人物)

小島容疑者は祖母宅でも、再び自室に籠もってインターネットやパソコンゲームに没入する。

「唯一慕っていた祖母に対してもだんだん態度が横柄になり、まるで家政婦扱い。言うこともきかなくなっていた」(同前)

事件後、世間の耳目を集めたのが実父S氏の存在だった。

テレビや新聞の取材に応じたS氏は、時折、薄ら笑いを浮かべながら、「私は生物学上のお父さんということでお願いしたい」と語り、小島容疑者のことを赤の他人のように「一朗君」と呼び続けた。

S氏の真意はどこにあるのか。本誌はS氏の自宅で150分にわたり話を聞いた。

――「一朗君」という呼び方が波紋を呼んだ。

「(昨日の囲み取材で)『元息子』と言ったのも、けしからん父親だと炎上しているみたいで。じゃあどういう言葉が正しいんですか。(記者から)『お父さん』と言われると、最初に出ちゃうのが『生物学上の産みの親です』なんですよ」

――今でも父親であるという思いはありますか。

「はい。じゃあどういう表現をしていいの?」

――小島容疑者に食事を与えていなかった?

「一緒に食べないから作らないだけで、彼が自分で料理したものをとりあげたり、冷蔵庫を開けるなと言ったことはない。これを虐待と表現されると難しい」

――彼が自分でつくるようになった?

「冷凍食品とかですね。そこはひとつの自立みたいな。僕もこの年になって自分で作ったことない。申し訳ない(笑)。だから僕より大人だったんです」

――何か確執があった?

「まあ、話が噛み合わない」

――具体的には?

「例えば彼は中学時代、剣道をやっていて、検定試験で一級を取ったんです。そうしたら『一級とったからやめていい?』って言ったんだよ。僕としては、卒業するまでが部活、やめちゃいかんよ、という話をした。けれど、いつの間にか行かなくなってた。それで先生から電話がかかってきて、『行ってないらしいな』と訊いたら、『行ってる』と。こっちも『行ってねぇだろ』と激しくなるんだけど、私が説得しても曲げないんだから、もう無理だなぁと感じました」

――発達障害の疑いを5歳の頃に指摘されている。

「僕が聞いたのは、彼が高校生のとき。(病名は)僕見たことない。妻が聞いただけ。なんて病気なの?って聞いたら、そういう言葉(アスペルガー症候群)を使った。それが最初」

――不登校になり、中2から相談所に預けた。

「引きこもるから外に出そうと思って。(相談所に)泊まるようになったのは高校から。報道とは時期が食い違う(*相談所によると「時期は中2から」)」

――それ以前に、虐待やネグレクトがあったのか?

「虐待はありえない。この(夫婦の寝室で暴れた)とき、うちの子がお巡りさんに『虐待を受けている』と言ったんですよ。でも、アザとかケガはないから(警察も信じなかった)。その日が、僕が決断した日ですよ。(息子への)教育を放棄した。彼にやりたいことをやらせましょう。外の空気を吸って自立を証明しろ、と」

――相談所に預けたことは後悔していない?

「していないですね。仕事を辞めるまでは、よく頑張った。大人になった」

――施設に預けたことで、親の愛情が薄かったのではという意見もあるようだ。

「放棄と言われたら放棄だし、父親失格という表現になるのもわかる。ただ僕なりにやれることはやった」

――息子の姓が変わることに苦悩はあった?

「ないですね。ないっていったらおかしいですけど、これが最後の手段かな、と。またどこかへ行っちゃうくらいなら、同じところにいてください、と。(戸籍が変わるのは)やっぱり寂しいものはありますよ。でも彼にとって、これが最後の手段なら、難しいんですけど、単純にオッケー」

――小島容疑者と最後に会ったのは?

「2年前の岡崎での法事のときですね。会社の給料で買った2万円の時計をしていて、『いいじゃん』って。立派になったなって。あの頃が彼のピークだったんじゃないかな」

――息子の私物とか、写真は実家にあるのか?

――インタビューに応じるのはなぜか。

「取材を受けることが僕の贖罪です。親の責任として受けた」

――事件後、奥さんとは何か話をしたのか。

「取り返しのつかないことをした。そういう言葉でしかセリフが出てこない。他に当てはまる言葉がない」

時折、笑顔を見せながらS氏は淡々と話し続けた。

一方で、小島容疑者の母は、知人に「私は生きていていいですか……」と漏らすなど憔悴しきっているという。事件後、母は謝罪の言葉とともに次のようなコメントを発表している。

〈今回このような事件を起こしたことは、(中略)青天のへきれきで、自殺することはあってもまさか他殺するなんて思いも及びませんでした。(中略)一朗は小さい頃から発達障害があり大変育てにくい子でしたが、私なりに愛情をかけて育ててきました〉

「今はもうない。捨てたと言ったら捨てた。(段ボールや物が積み上げられた室内を見渡しながら)見ての通りのゴミ屋敷ですので(笑)、彼の部屋は今は物置になっていて」

――相談所に預けてから、現在まで何回会った?

「法事などで4回だけかな。親子関係はない。でもそれは野球でいえば、(打率10割はありえなくて)3割50本120打点だとしても(凄い)。(親子関係も)どれくらいなのかという“程度”の話だと思う」

――母親は息子と父親との相性が悪いと話していた。

「父親のことは嫌いだったと思いますよ。でも事件前の6月8日こんなことがあった。寝ていたら『お父さん』という一朗の声が聞こえた。寂しそうで何か訴えるような声で。目を覚ましたら誰もいなかった」

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20191220-00021172-bunshun-soci&p=1

 

 

【事件直後の父親のインタビュー記事】の内容にショックを受けた!!

筆者はこの「週刊文春」の記事はリアルタイムで読んでいなかったので、今回のヤフー記事で初めて読みました。
ちなみに、被告の父親は筆者と同年代です。

まず驚いたのは…、息子が起こした殺人事件に関して、被害者への哀悼の意が感じられないことでした。世間からも多くの批判が寄せられましたが、改めて文春のインタビュー記事を見て驚きました。彼は、自らを『生物学上の産みの親です』と方って、“親”の立場を放棄しようとしていました。

 

新幹線の事件と元農林水産事務次官が起こした事件との関連性は?!

世間を驚かせた事件と言えば、元農林水産事務次官が起こした事件です。新幹線での事件が先に起きたので、元農林水産事務次官がこの「新幹線のでの事件こと」が頭にあったのは間違いないでしょう。

エラー|NHK NEWS WEB

息子の「家庭内暴力と異様性に悩んでいた」とのことですが、2019年12月16日の判決で元農林水産事務次官の被告には『懲役6年の実刑』が言い渡されました。

 

放棄した新幹線事件の親vs自ら決着をつけた元農林水産事務次官

農林水産事務次官と言えば「官僚のトップ」です。つまり、行政のトップ、最高峰の人物。
その最高峰を経験した人物の経験値を持ってしても『息子の更正はできなかった』という意味合いは大きいですね。

つまり、「行政」という国家の仕組みを使って、一人の人間を更正させることはできない…と元行政のトップが結論を出し、その結果を行動に移したということです。

一方で、早々に「親であることを放棄した」新幹線事件の父親。あまりに対象的だとは思いませんか?

 

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まとめ:「心の闇」が起こす悲劇を繰り返さないために!!

2019年12月は、この2つの殺人事件の判決以外でも、福岡での『現職警察官による家族殺害事件』の判決もありました。

人間の「心の闇」が引き起こす悲劇は、われわれ人間がどのような知恵と工夫をつくしても「ゼロ」にすることはできないとは思います。

お金がないと自殺率が高まる【高橋洋一氏の論】から資産を考える
皆さまは『全国の自殺者数の推移と、景気の中で失業率の推移との相関関係』をご存知でしょうか? 実は、この2つの推移は驚くほど一致するのです!! この分野の分析は、数量政策学の専門で経済学者の高橋洋一さん(嘉悦大教授)が主張されています!!

 

現代社会は、戦前戦後、どの時代に比べても「犯罪率の割合」で言えば、最も安全な世の中です。そのことは統計が示しているのですが、それでも、われわれは、こうした悲劇をなくすために、知恵を出し合わなければならないはずです。

筆者も、同じ社会に生きる1人として、日々向き合っていくべき課題を共有していきたいと思います。

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