多くの方が「一生に一度の買い物」となるであろうマイホーム。ローンの返済額を考えると、価格が安い「ローコスト住宅」は大きな魅力です。
このサイトでは、筆者自身がローコスト住宅の最大手「飯田ホールディングスグループ㈱の注文住宅」を建てた経験と、同グループの建売分譲住宅を仲介している実体験から、記事を書いています。
今回は、飯田ホールディングスグループ㈱の中核会社である一建設㈱を他社の住宅と比較しながら、皆さまが「住宅購入」を考える際にお役立ていただきたいと思います。
この写真は、筆者が社長を務める会社が、ローコスト住宅の注文住宅を建築した「住宅展示場」です。長期入居してくれる賃借人を探して、オーダーメイドした注文住宅を当社が建築して「不動産投資」をするというビジネスモデルです。
ボクは不動産業者なので、家を建築する目的は「ビジネスになること」が前提です。この点から「不動産投資や転売ビジネス」ができる住宅は、ローコスト住宅以外は考えられません。
今回の記事を書くにあたって、筆者は以下のような実体験と狙いがあります!
- 飯田ホールディングスグループ㈱の建売住宅を数多く「仲介」している
- 飯田ホールディングスグループ㈱の注文住宅を自社で建築して不動産投資をしている
- 不動産業界歴25年の経験がある
- 匿名ブログなので、忖度なしの「ココだけ情報」「赤裸々情報」を書ける
飯田ホールディングスグループ㈱の建売分譲住宅の特徴は、そのスケールメリットです。
グループ会社それぞれが上場会社であり、グループに統合したという他に類を見ないスケールの大きさがあります。
皆さまが、その地域で最も安い価格の「ローコスト住宅」を購入したいとお考えならば、飯田ホールディングスグループ㈱のグループ会社と、それ以外の会社とを比較することが重要です。
一建設と他社を比較する上で重要な観点
飯田ホールディングスグループ㈱について説明します。
飯田グループは、2013年11月、一建設(ジャスダック)、飯田産業(東証1部)、東栄住宅(同)、タクトホーム(同)、アーネストワン(同)、アイディホーム(ジャスダック)の上場住宅会社6社が経営統合し、その共同持ち株会社として発足しました。
上場企業6社による経営統合は、住宅業界の前代未聞の出来事でした。その後の「住宅業界の勢力図」を塗る変える最大のグループが出現したのです。
ここからは、建売のローコスト住宅を購入する際に「一建設㈱との比較」の必要性と理由などについいて説明します。
一建設とアーネストワンの比較
以下の表は、グループ統合した後の飯田ホールディングスグループ㈱内の販売戸数と売上高です。
■2017年3月期:グループ各社別の販売件数と売上高
販売戸数 | 売上高 | |
---|---|---|
一建設 | 1万4288戸 | 3603億円 |
飯田産業 | 7105戸 | 2329億円 |
東栄住宅 | 3944戸 | 1326億円 |
タクトホーム | 3969戸 | 1169億円 |
アーネストワン | 1万1842戸 | 2810億円 |
アイディホーム | 4351戸 | 1066億円 |
合計 | 4万5499戸 | 1兆2324億円 |
これを見ても分かるように、飯田ホールディングスグループ㈱内では、一建設が中核会社であることが分かります。
とっくん社長の住宅展示場は、飯田ホールディングのどの会社の住宅なのですか?
当社の住宅展示場は㈱アーネストワンで建てました。
その理由としては…、当社の営業エリア内では「建売分譲住宅」の販売戸数が「一建設よりもアーネストワンが多い」からです。
筆者のケースでは、建売分譲住宅の仲介業をやっているので、その地域で「最も多く建売分譲住宅を販売している会社の住宅」を選びました。その結果が、㈱アーネストワンでした。
ただし、筆者の地域にも一建設の建売分譲住宅があるので、アーネストワンとの比較をしますと…
- 建売価格は一建設とアーネストワンは同程度
- 既に完成住宅を購入する際は、契約と決済(残金支払い)までの期間に違いがある
- 間取りデザインは似ているが、デザイン性は一建設が優勢
- 耐震構造については、アーネストワンが優勢
2019年度 耐震等級3取得戸数
1位 アーネストワン 11,277戸
2位 タマホーム 8,529戸
3位 住友林業 7,380戸
4位 東栄住宅 5,614戸
一建設と東栄住宅の比較
東栄住宅は、支店の数や販売戸数からすると、一建設には劣ります。ただし「長期優良住宅」を原則としていますので、住宅ローンの金利優遇、税金面の優遇が得られるなどの、金銭的なメリットが大きいのが特徴です。
長期優良住宅は、耐震性・劣化対策・省エネルギー性などの7つの項目で技術基準をクリアする必要があります。
2019年度 長期優良住宅戸数
1位 住友林業 7,632戸
2位 タマホーム 5,255戸
3位 東栄住宅 5,067戸
一建設と飯田産業の比較
飯田産業は、I.D.S工法を採用しています。「木造軸組-パネル工法」で木造軸組工法の設計自由度と構造用合板パネル工法の耐震性の高さをあわせもった工法です。
住宅の性能的には、一建設と飯田産業の住宅は同レベルであると思います。
一建設とタマホームの比較
ハウスメーカーの中でも大手の「タマホーム」との比較です。タマホームは「注文住宅の割合が高い」ので、建売分譲に力を入れている一建設とは、ビジネスモデルが異なります。
筆者の経験上、注文住宅は、住宅の本体の工事のほか、別途工事として「地盤改良工事」や「外構工事」が必要となり、さらに、建築の過程でさまざまなオプション施工を加えたら、当初の見積もり以上のコストがかかります。
一方、タマホームも建売分譲をやっていますが、販売エリアが一建設、飯田ホールディングスグループに比べると、数が少ないので、一概に「価格比較」ができないのが現状です。
一建設と新昭和(ウィザーシステム)との比較
首都圏を中心に建売分譲を展開している「新昭和」ですが、注文住宅が主ですので、建売の販売戸数は一建設には及びません。
新昭和の注文住宅「ウィザースホーム」の特徴は、ハワービルダー系では珍しい「2×4」「2×6」の枠組壁工法を採用しています。
一建設は、木造軸組の在来工法なので、単に、耐震性と断熱性を比較すると、新昭和の住宅が有利と言えるでしょう。
一建設とオープンハウス・アーキテクトの比較
建売分譲住宅販売に力を入れている会社として「オープンハウスグループのアーキテクト」があります。
営業エリアは、首都圏なので販売規模からすると一建設の方がかなり多いです。アーキテクト社は「木造パネル工法」で一建設同様、建築工期短縮に力を入れています。
まとめ:住宅メーカーの比較で最も重要なことは⁈
多くの皆さまが、住宅メーカーの比較を「価格」「間取り」に重点を置かれているかと思います。建売住宅の価格は、ハウスメーカーが土地を仕入れて(購入)、造成して建物を建築してこれを売り出します。
建物自体は、建築基準法をはじめとした諸法令を遵守することが求められており、その「基準」は年々厳しくなっています。
簡単に言いますと…30年前の住宅と現代の住宅を比較すると「住宅の質は圧倒的に現代住宅が優れて」います。飯田ホールディングスグループのように、建材や設備を大量仕入れするメーカーは、住宅の建築費の仕入れ値が安く済ますことができます。
さらに重要なことは、ハウスメーカーが建築工事を外注する地元の大工、工事業者の確保をどのようにしているか…という点です。
筆者は、自社の「住宅展示場」を建築している現場に毎日、顔を出して工事業者と話をしました。彼らの技術の高さが住宅を建築する上で大きなポイントとなります。
注文住宅の場合は、施主が建築現場を見学したりするので、工事業者も簡単に手を抜くことはできません。一方、建売住宅においては、住宅の購入者が建築工程で現場に行くことはあまりありません。
こうした理由から、一般的には「注文住宅の方が建売住宅よりも建築の質が高い」ということも言えるでしょう。
筆者は、建売住宅を仲介で販売する際には、完成物件の他に建築途中の物件にも案内します。そうすることで、建築の過程をお客様に理解してもらうことができます。
注文住宅を建てる際には、原則、土地を購入済みもしくは土地を購入することを前提として、ハウスメーカーとの「建築請負契約」を結びます。既に「土地を所有」されている方は、複数のハウスメーカーに無料見積もりを依頼するのが通常です。
お手額な見積もりサイトでは、600社を超えるハウスメーカーから一括で無料請求ができます。
- 完成物件を購入する場合の「手付金の金額」(最低額の確認)
- 契約締結から残金決済までの流れ