筆者は以前、インキュベーションマネージャーをやっていました。今回の「持続化補助金」の申請について、書き方のポイントを交えて説明します。(トップ写真は、日本商工会議所のサイトからの転載)
とっくん社長は前回の記事で「持続化補助金を申請する」って言っていましたけど…。その後どうなりましたか?
ハイ、今、事業計画書を含む申請書類を書き上げたので、地元の商工会議所の担当者とメールでやりとりをしています。第2回公募(2020年6月5日締め切り)に申請する予定です。
持続化補助金の概要などについては、前回の記事を参照してください!! 制度的なものもこの記事を読めばご理解いただけるはずです。
【持続化補助金の申請】事業計画書き方の説明元IMが説明【実践】
上記は、日本商工会議所サイトからの「持続化補助金」の募集要項の転載です。この記事を執筆時点(2020年5月22日)では、第1回公募は締め切られています。
筆者は「不動産業」としてこの「持続化補助金」への事業計画を申請します。6月5日に締め切り(必着)なので、本日朝も商工会議所の担当者とメールで打ち合わせをしました。
皆さまが、この持続化補助金を受ける場合は、事業をやっている地域の支援機関が「全国商工会連合会」「日本商工会議所」のいずれかだと思いますので、まずは、地域の支援機関に電話をしてみてください。担当者がこの制度のことを説明してくれます。
【持続化補助金の申請】書き方の説明~事業計画書のコツ
ここからは、持続化補助金の申請用紙に記載する内容を個別に見ていくことにしましょう。
この「持続化補助金」の書き方を教えてください。
分かりました。この持続化補助金は通常の補助金制度よりも、採択率が高いと言われています。また、現段階は報道ベースでの情報ですが、補助額が100万円から150万円に引き上げられて、補助率も3分の2から満額が補助金として支払われる、という動きになっているようです。(第2次補正予算次第)
申請書のメインは、事業計画書ですが、最大で5枚以内に収めないといけません。5つの項目があって、以下に項目別に説明していきます。
新型コロナウイルスの影響を乗り越えるための投資の類型
1つめの項目です。この項目はチェックだけです。以下のいずれかに該当していることが必要です。(1つ以上の該当)
□B:非対面型ビジネスモデルへの転換
□C:テレワーク環境の整備
事業概要(自社の概要や市場動向、経営方針等を記載ください)
2つ目の項目です。持続化補助金の最大の目的は、既に事業を営んでいる事業者を「持続させる」ということですので、自身がやっている事業を分かりやすく書くことが重要です。以下に書くべき内容を項目にします。
・事業者沿革、ビジネスモデル
【顧客のニーズ】
・どのような顧客にサービスを提供しているか? 顧客ののニーズとウオンツは?
【市場動向】
・事業者の業界の状況、経済状況、ライバルの状況など
【経営状況】
・自社の経営状態、これまでどのような経営をしてきたか?
【自社の強み】
・ライバル事業者と比べての分析
【経営方針】
・自社の経営方針など
審査委員は、申請者が自社の事業をどのくらい把握しているか?を見ます。できれば顧客やターゲットごとの売上比率などを具体的に書いた方が分かりやすいでしょう。
自社の経営を分析できていない事業者は、補助金を受けた後も遂行能力がないだろう…と見られてしまいます。
新型コロナウイルス感染症による影響(売上減少等の状況について記載)
3つ目の項目は、新型コロナウイルス感染症がもたらした、事業への影響を書きます。できるだけ審査員が納得できるようなわかりやすい理由を示した方がよいでしょう。
・売上減の状況など
・新型コロナウイルス感染拡大で売上減になった理由
今回の申請計画で取り組む内容
4つ目の項目は、審査員が最もチェックする箇所です。実際の事業計画書の詳細をここで記載します。
・ある程度事業がイメージできるように簡潔に
・一言で言うとどんな事業か?
【計画内容】(上記1~3を踏まえて、販路開拓等の取組(前述のA、BまたはCに関する取組を含む)を記載ください)
・計画の内容。誰に、何を、どのように売るのか?
【事業計画の概要】
・補助金対象の具体的な計画、内容
【経営方針】
・新型コロナウイルス感染症の影響をどのように乗り切るか?
・今後の経営のビジョン
申請書の中ではこの「4」が最も重要です。新型コロナ禍を乗り切る具体的な方法を書きますが、これは、前述でチェックしたA、B、Cを挙げながら説明します。
最も重要なことは『新しい販路をどのように開拓するのか?』です。この補助金を使ってどのように実現できるか?を書いてください。
新型コロナウイルス感染症を乗り越えるための取組の中で、本補助金が経営上にもたらす効果
最後の項目です。4つ目の項目で述べた「事業の内容」の効果を分かりやすく書きます。
売上が増える(回復する)プロセスを、前述のA、B、Cに該当する内容と入れ込んだ上で、詳しく説明します。
・補助金を活用することによってどのような効果が得られるか?
この事業計画書の後に続く『支出経費の明細』の欄には、対象経費(補助金の支出が認めらる13項目)のうち、A、B、Cのいずれかに該当する経費が全体の6分の1以上を占めなければなりません。補助事業全体の意味合いは「新しい販路を開拓する」「新型コロナ禍を克服する」的な見通しがあることが重要で、さらに加えて「補助金が役に立っていること」を予測するというものです。
まとめ:現時点での情報では6月以降の公募は未定‼
この持続化補助金のさまざまな情報は流動的で、2次補正予算に盛り込まれると思いますが、補助率や上限も変わるかもしれません。
さらに、全体の予算額の確保もまだ決まっていないため、6月公募以降の予定が10月と2021年2月とも言われていますが、これもどのようになるかわかりません。
もしも、皆さまの中で「新販路開拓」にチャレンジしたいとお考えであれば、持続化補助金の申請をされたら…と思います。
筆者の場合は「前述の『B:非対面型ビジネスモデルへの転換』でウェブサイト構築」を事業計画に盛り込むので「一括見積もり・資料請求サイトの構築が可能
申請書の送付など、今後の動きについては、その都度、このブログサイト(エックスサーバー使用
参考までに、筆者が見積をとったサイトのバナー↓を転載します。