【国会で審議中】持続化給付金・学生支援・雇用調整助成金の行方は?

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この記事を執筆している現在(2020年5月12日)、国会では予算委員会が審議されており、筆者も「持続化給付金」をはじめ各種の緊急経済支援策の議論の行方を見守っているところです。日々刻々、新型コロナウイルス関連の緊急経済対策をチェックしていきます。(トップ写真は、衆議院予算委員会の映像から転載)

4月30日に「令和2年度の補正予算(1次)」が可決されて、持続化給付金をはじめ、特別定額給付金などの支給見込みが立ちました。

とっくん社長は政府の対応については、どのような考えを持っていますか?

 

とっくん

ボクは元新聞記者です。政治には関心はありますが、今は政局で争う時期ではなく、与野党が一致して「新型コロナ禍」への対策を打ったほうがいいと思います。

政府は、117兆円規模の補正予算案を提出し、これが可決されました。しかしながら…これでは不十分でしょうね。

 

【筆者プロフィール】
不動産屋、不動産投資家、ブロガー
資格:宅建取引士、管理業務主任者
波乱万丈の人生の末、50歳を超えて不動産会社の社長に。新卒で新聞社に就職→30歳で退職→サッカー選手の代理人→プロサッカーチームのフロント→不動産会社の営業→プロサッカーチームのフロント→インキュベーションマネージャー経産省「キャリア教育」プロジェクト研究員インキュベーションマネージャー→起業失敗→ブログを書きまくる→企業誘致課の参与→株のデイトレードで失敗→消費者行政の仕事→引きこもり→不動産会社取締役→2018年不動産会社の社長。

 

 

【国会で審議中】持続化給付金・学生支援・雇用調整助成金の行方は

トップ写真は、5月11日の衆議院予算委員会のでの安倍晋三首相の答弁です。緊急経済対策のうち「持続化給付金」は5月1日から申請受付が始まり、8日には一部の事業者への支給が実施されました。

 

持続化給付金は、まだ制度的に不十分なのでしょうか?

 

とっくん

そうですね…、ボクが見た限り「個人事業主」への給付条件が厳しいような気がします。

『事業所得以外は認めない…』としていて、例えば「雑所得」として確定申告している事業者は給付が認めらない可能性があります。このことは5月11日の予算委員会で国民民主党の玉木雄一郎氏の質問に、政府側は『是正を検討する…』と明言しました。

 

 

筆者も、この「持続化給付金の制度の不十分さ」については、記事でも指摘していました。早急に政府は「是正措置」をしてもらいたいと思います。

 

 

【新型コロナ禍の学生を支援】野党が国会に法案を提出!!

5月11日には、野党が議員立法の法案「新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための学生等の支援等に関する特別措置法案(以下『学生支援野党案』という)を国会に提出しました。

以下に内容を転載します。

 

「新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための学生等の支援等に関する特別措置法案」

目次
第一章 総則(第一条・第二条)
第二章 授業料の減免に要する費用の支弁等(第三条―第五条)
第三章 学生等支援給付金(第六条―第十条)
第四章 学資貸与金等に係る返還の免除(第十一条)
第五章 雑則(第十二条)
附則
第一章 総則
(趣旨)
第一条 この法律は、新型コロナウイルス感染症(新型インフルエンザ等対策特別措置法(平成二十四年法律第三十一号)附則第一条の二第一項に規定する新型コロナウイルス感染症をいう。以下同じ。)及びそのまん延防止のための措置が学生等の修学等に及ぼす影響の緩和を図るため、授業料の減免に要する費用の支弁その他の学生等の支援等に関する特別の措置について定めるものとする。
(定義)
第二条 この法律において「大学等」とは、大学、高等専門学校及び専門課程を置く専修学校をいう。
2 この法律において「学生等」とは、大学及び高等専門学校(第一学年から第三学年までを除く。)の学生並びに専修学校の専門課程の生徒をいう。
第二章 授業料の減免に要する費用の支弁等
(授業料の減免に要する費用の支弁)
第三条 在学する全ての学生等に対して令和二年四月一日から令和三年三月三十一日までの期間に係る授業料の額(その額が百十一万円を超える場合には、百十一万円。以下この条において同じ。)の二分の一以上の減免を行った大学等の設置者(国を除く。)は、文部科学省令で定めるところにより、国に対し、当該減免に要する費用(当該授業料の額の二分の一を超える部分の減免に要する費用を除く。)の支弁を求めることができる。
(国が設置する専修学校の専門課程の授業料の減額)
第四条 国は、その設置する専修学校の専門課程に在学する全ての生徒に対し、令和二年四月一日から令和三年三月三十一日までの期間に係る授業料の額を二分の一に減額するものとする。
(日本私立学校振興・共済事業団を通じて行う費用の支弁)
第五条 国は、日本私立学校振興・共済事業団法(平成九年法律第四十八号)の定めるところにより、第三条の規定に基づく費用の支弁のうち大学及び高等専門学校(いずれも学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第二条第二項に規定する私立学校であるものに限る。)に係るものを日本私立学校振興・共済事業団を通じて行うことができる。
第三章 学生等支援給付金
(学生等支援給付金の支給)
第六条 国は、この法律の定めるところにより、新型コロナウイルス感染症及びそのまん延防止のための措置の影響により、令和二年二月以後、一月間の収入(以下この項及び次条において単に「収入」という。)がその前年同月等の収入から政令で定める割合以上減少した月(次条において「対象月」という。)がある学生等に対し、その者の請求により、学生等支援給付金を支給する。
2 前項の請求は、令和三年一月十五日までに行わなければならない。
(学生等支援給付金の額)
第七条 学生等支援給付金の額は、指定対象月(対象月のうち当該学生等支援給付金の請求の際に学生等が指定するものをいう。以下この条において同じ。)の減収額(指定対象月の収入の額とその前年同月等の収入の額との差額をいう。)に十二を乗じて得た額(その額が二十万円を超える場合には、二十万円)とする。
(不正利得の徴収)
第八条 偽りその他不正の手段により学生等支援給付金の支給を受けた者があるときは、文部科学大臣は、国税徴収の例により、その者から、当該学生等支援給付金の価額の全部又は一部を徴収することができる。
2 前項の規定による徴収金の先取特権の順位は、国税及び地方税に次ぐものとする。
(譲渡等の禁止)
第九条 学生等支援給付金の支給を受ける権利は、譲渡し、担保に供し、又は差し押さえることができない。
2 学生等支援給付金として支給を受けた金銭は、差し押さえることができない。
(非課税)
第十条 租税その他の公課は、学生等支援給付金を標準として、課することができない。
第四章 学資貸与金等に係る返還の免除
第十一条 独立行政法人日本学生支援機構は、独立行政法人日本学生支援機構法(平成十五年法律第九十四号)第十四条第一項に規定する学資貸与金等の貸与を受けた者が新型コロナウイルス感染症及びそのまん延防止のための措置の影響により令和二年四月一日から令和三年三月三十一日までに返還の期限が到来する学資貸与金等の返還が困難な状況にあるときは、政令で定めるところにより、当該学資貸与金等の返還を免除するものとする。
第五章 雑則
(文部科学省令への委任)
第十二条 この法律に定めるもののほか、大学等における修学の支援に関する法律(令和元年法律第八号)第十条の規定による支弁を受けている大学等が第三条の規定に基づく費用の支弁を求める場合におけるその額の調整、この法律の実施のための手続その他この法律の施行に関し必要な事項は、文部科学省令で定める。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。
(検討)
第二条 国は、令和二年度中に、この法律の施行の状況等を踏まえ、この法律の規定について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
(日本私立学校振興・共済事業団法の一部改正)
第三条 日本私立学校振興・共済事業団法の一部を次のように改正する。
附則第十四条を次のように改める。
(新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための学生等の支援等に関する特別措置法の規定に基づく費用の支弁が行われる場合における事業団の業務の特例)
第十四条 新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための学生等の支援等に関する特別措置法(令和二年法律第   号)第三条の減免に要する費用の支弁が行われる場合における第二十三条第四項の規定の適用については、同項中「減免費用」とあるのは、「減免費用及び新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための学生等の支援等に関する特別措置法(令和二年法律第   号)第三条の減免に要する費用」とする。
(政令への委任)
第四条 この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
理 由
新型コロナウイルス感染症及びそのまん延防止のための措置が学生等の修学等に及ぼす影響の緩和を図るため、大学等における授業料の減免に要する費用の支弁その他の学生等の支援等に関する特別の措置について定める必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。
本案施行に要する経費
本案施行に要する経費としては、約二兆三百億円の見込みである。

衆議院サイトから一部転載

 

これはあくまでも「野党案」なので、これがそのまま可決される見込みは少ないでしょう。しかしながら、与党内でも「学生への給付金」を与えることを議論をしているようです。

第2次補正予算の議論では、こうした論点も出てくることでしょう

 

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まとめ:国会論戦に注目!! ~国民目線での緊急経済対策を!!

 

上記の議論のほかにも「雇用調整助成金」の額の上乗せ議論もされています。既に一部の大臣が非公式に同助成金の制度を補充する考えを示しています。

さて、今後の日本の経済ですが…、筆者なりの考えと予想を申し上げます。

緊急経済対策関連で日本銀行も「制限なしの国債の引き受け」を明言しています。これは、新型コロナ禍が収束して、経済がV字回復していく際には、「バブル経済」が再燃するかと思います。市中のマネーサプライも増えていることですし、国民への一定額の給付が消費に回ればそのような経済になることでしょう。

しかしながら…この「V字回復」は、あくまでも新型コロナ禍が完全収束したら?!の話です。

筆者の会社でも、新型コロナ禍の影響をまともに受けています。厳しい経済状況の折、国民生活も疲弊していることと思いますが、ここは国民が力を合わせて知恵を出し合い、経済の回復につなげてもらいたいと思います。

 

 

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