「不動産の売買」では、相手方との利益が相反する場合があります。簡単に言うと、『あなたが売主側⇔買主』『売主⇔あなたが買主側』の2つです。今回は『指値』について、これをどのように利用すべきか?!について、考えてみます。
皆さまこんにちは。昨年購入した不動産はいずれも市場価格よりもはるかに安く購入した、不動産屋2代目社長のとっくんです。
【不動産】投資物件購入で【指値】をどう入れるか?交渉方法は?
今回のブログ記事のテーマは「指値」です。簡単に言うと「値引き」のことです。
【不動産価格】は本来は誰が決めるべきなの?!
これについては、以前のブログ記事でも書きました。不動産の価格を公的な立場で決められるのは、不動産鑑定士等だけです。
簡単に言うと、不動産鑑定士と鑑定士補(あわせて不動産鑑定士等)は「鑑定評価基準」という公的に定められた手順に従い、その手法を使いこなすための十分な知識と経験を持っているので、「公的な価格」を決めることができる、とされています。
不動産の公的な価格とは?
一般社会おいて「不動産の公的な価格」が必要な場合がいくつかありますが、代表的なものは、
基準地価 地価公示 その他、公共の不動産、競売物件等を売却する際の基準となる価格
【一般不動産の値決め】ダレが決めているか?
これはケース・バイ・ケースです!値決めは最初の段階は「売主側が提示する」というのが一般的です。そして、これらはどのように決めるかというと、パターンで分ければ・・・、
・不動産会社が「査定の依頼」をして金額が売値になる場合 ・売主側の金融機関の担保の残債金額+アルファーを設定してい場合 ・売主側が、その不動産の取得金額に自らの利益を乗せた分を設定している場合
【あなたが買い手の場合】指値は必ず使うこと!!
これは結論ですが、あなたが仮に「買い手側」だとして、その利益を最大化するためには、その物件をできるだけ安く「買う(仕入れる)」ことが必要です。
なので、その意味においても、売主側が提示している金額でそのまま取引をすることは「損だ」と考えてもよいと思います。
不動産屋の立場で言うと『その金額で買ってください』が本音?!
一方で、このブログ【資産に変えるゾ!!】赤裸々なことを言えば・・・、不動産屋とっくんの立場で言うと『買主が当初の金額で買ってくれることを望む』のが本音です。
その理由としては『指値を入れた金額の交渉は、売買契約の行方を不透明にするから・・・』です。
【買い手の指値希望】提出で、不動産屋はその後の段取りを想像する?!
これが実際の不動産屋の本音です。本音ベースで言うと『成約してナンボ』なので、成約のための障害となることはできるだけ取り払いたいと考えています。
買主の「指値希望」は心情的には理解しているが、それをやることで売主及び売主側の不動産屋との交渉が始まります。「指値希望」が現実的な金額であれば、成約のための障害はそうたいして高くないのですが、ある程度の「指値希望」だと交渉を想定した動きをしなければなりません。
指値の交渉を有効にするための手段
不動産の売買も他のビジネスも原理原則は同じです。
指値の交渉を見越して、売主(相手方)の情報をできるだけ集めるのが有効です。
売主がなぜ、不動産を売るのか? を知ること
その中でも、売主がどうしてその不動産を売るのか? の理由は重要な情報です。
よくある売却理由としては・・・、
・相続税を払うため ・物件の稼働率が悪く収益が上がらないから ・高齢のため資産を整理したい ・子供の学費などでまとまったお金が必要 ・転売して利益を確定したい
などが挙げられます。
「情報を得ること」により売主側の「売り急ぎ感」を知ることができる
ビジネスの交渉は、焦ったほうが負けです。売主がその不動産を売る理由が分かり、それが「売り急ぎ」していると分かったら、『指値』の交渉は9割方買主の勝利です。
買主が既に金融機関の融資審査などが下りていて、いつでも現金支払いができる状態にあれば、『買い付け証明書』という買主側から金額の提示をする書面の中で、『いついつまでに支払います』という具体的な日付を明示することができます。
こうした『買い付け証明書』をもらった売主が売り急いでいる場合、「確実に手元に入ってくると思う金額」と「もう少し待てばそれ以上の金額で売れるだろう、とする期待感の金額」とを天秤にかけることになります。
大抵の場合、「確実に手元に入ってくると思う金額」の方を選びます。その金額が多少、自分が思っていた額よりも安かったとしても・・・です。
まとめ:【指値】のシリーズは今後も取り上げます?!
不動産を購入しようと考えている人にとって「指値」は最重要項目でしょう。今回の記事で紹介したことの他にも説明する点は多々あります。
したがって、この「指値」については、今後、続編のブログ記事を書きますのでよろしくお願いしします。
また、不動産屋が不動産投資をする際の「指値テクニック」についても、あますところなく記事にします。
今後も【資産に変える!!】をお楽しみにしてください。最後まで読んでいただきありがとうございます。