【貴ノ富士記者会見】弁護士はナゼ『ガバナンス』を連呼したか?

スポーツ
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大相撲十両の貴ノ富士の「暴力事件」に絡む記者会見が、2019年9月27日、行われました。貴ノ富士に同席したのは、医療分野の訴訟で実績がある「石井麦生弁護士」でしたが、会見の中でのキーワードは【ガバナンス】でした。石井弁護士が言う「ガバナンス」と、この言葉を連呼した戦略について述べてみたいと思います。

皆さま、こんにちは。大学の法学部法律学科を卒業した、不動産屋の2代目社長とっくんです。

貴ノ富士の記者会見、全編を見ました。
とっくんの感想を正直に言うと、石井弁護士の老練さが目立つとともに、記者会見に出席した記者の質問の〝馬鹿さ加減〟が目立ちました。(トップ写真は、貴ノ富士の記者会見)

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【貴ノ富士】の記者会見に同席した石井麦生弁護士とは?!

今回の主役は、貴ノ富士ではなく、記者会見に同席した石井麦生弁護士ですね。
これまで「医療分野での弁護」を多数こなしてきた、と会見で自分を振り返って説明していました。
以下に、石井弁護士のプロフィールを書きます。

【石井 麦生弁護士のプロフィール】

依頼者との二人三脚でここまでやってきました。 これからも依頼者と同じ視点を持って事件の解決にあたります。

経歴 1963(昭和38)年 東京都生まれ
1987(昭和62)年 東京大学法学部卒業
1993(平成5)年 司法研修所入所
1995(平成7)年 弁護士登録(東京弁護士会)
2004(平成16)年 すずかけ事務所創設に参加

【弁護士会関係経歴】
・常議員(平成9年4月~平成10年3月)
・消費者問題特別委員会(平成10年4月~平成24年3月)
・司法修習委員会(平成12年4月~平成17年3月、平成15年度副委員長)
・東弁・二弁合同図書館委員会  (平成7年4月~現在、平成26年度から副委員長、平成31年度委員長)
・財務委員会(平成26年4月~平成30年3月、平成26年度副委員長) 【官公署関係経歴】
・林野庁入札等監視委員会委員(平成29年4月~平成31年3月) 【民間団体関係経歴】
・東海大学法科大学院外部招聘教員(平成19年4月~平成27年3月)
・千葉大学法科大学院外部講師(平成21年4月~平成26年3月)
・青山学院大学法科大学院外部講師(平成27年4月~平成29年3月) 【弁護団関係経歴】
・地下鉄サリン被害者弁護団 所属 ・医療問題弁護団
・東京HIV訴訟弁護団
・薬害肝炎全国弁護団
・薬害対策弁護士連絡会
・患者の権利法をつくる会(世話人)
・日本医事法学会
・東京都エイズ専門家会議委員
・公益法人東京都保険医療公社東部地域病院倫理委員会(委員)
・患者の権利オンブズマン東京(法律相談員)
・明治大学法科大学院(兼任教員)
・国保松戸市立病院附属看護学校(講師)

著書・論文
・専門訴訟体系「医療訴訟」(青林書院)共著
・専門訴訟講座「医療訴訟」(民事法研究会)
共著
・「医療事故の法律相談」(学陽書房)
編集・共著
・「ガイドブック消費者契約法」(法学書院)共著 他>

http://www.suzukake-law.jp/lawyers/ から転載

 

 

石井麦生弁護士【協会の対応待ち】の意味合い

石井弁護士は、今後の対応として『協会の決定事項によって、こちらの対応を決める・・・』ということを発言しました。

弁護士の仕事は『裁判の場で弁護人の利益を最大化すること』です。この原則から言えば、弁護士の発言からしても『協会の処分次第では、司法の場で闘う・・・』という宣戦布告です。

しかしながら、この「裁判の場」というのは、日本人には心情的に受け入れられないかもしれませんが、国際的なスタンダードでは〝当たり前〟の世界です。

【相撲協会が完敗】幕内力士蒼国来の「不当解雇」をめぐる裁判

かつて、角界を揺るがした「八百長問題」によって、多くの力士が「解雇」となりました。その中で唯一、裁判で相撲協会と全面的に争い、勝訴した力士がいます。

現の十両力士蒼国来(最高地位は、前頭2枚目)です。

【蒼国来の「不当解雇」をめぐる裁判の経緯】

2011年4月22日、相撲協会に対し不当解雇に対する幕内力士としての地位保全及び給与支払い仮処分を東京地方裁判所に申請した。大相撲八百長問題で相撲協会に対し法的手段に出たケースは初めてであった。

同年5月6日に発表された5月技量審査場所用の新地位表には、解雇された蒼国来と星風の四股名は記されていない。

同年6月9日、4月22日に起こした地位保全の仮処分申請に対し、相撲協会は幕内力士の月給に当たる約130万円を1年間支払う内容で東京地裁で和解した。今まで解雇力士による地位保全の仮処分申請はすべて却下されており、和解に至ったケースは初めて。

同年6月18日、日本相撲協会に力士としての地位確認及び給与の支払いを求める本訴訟を東京地裁に起こした。弁護団は関与認定の根拠とされた協会の特別調査委員会による春日錦と恵那司の証言に基づいて作成された供述書に両名が署名拒否していたと発表した[11]。第1回口頭弁論は7月14日に行われた。

同年10月6日、第3回口頭弁論で蒼国来側代理人は放駒理事長(当時)が師匠の荒汐親方に、解雇処分後も荒汐部屋で生活する蒼国来を追放するよう命じていたことを暴露。法廷で協会側代理人に、協会を指導するよう異例の抗議を行った。蒼国来は6月に力士としての地位保全と給与の支払いでの仮処分で和解済みであり、「仮処分で幕内力士として地位が認められている」。さらに今回の訴訟での準備書面で協会側代理人が部屋運営は師匠に任せるとしており、「部屋の独立性を認めていながら今回の指導はおかしい」と代理人は主張した[36]。なお、部屋を出るよう警告を受けたことに対し、蒼国来は友人宅などを転々として対処していた。

2012年(平成24年)3月1日、証人として恵那司が登場し、5回ほど蒼国来の八百長に関与したと証言した。蒼国来は「一度も話したことがない」と反論した。

2013年(平成25年)3月25日、東京地裁は「八百長相撲だったと認める十分な証拠はない」「協会内の秩序を乱すとの理由による解雇処分も手続きが十分でない」として解雇は無効と判断し、幕内力士としての地位を認めた。その一方で、過去の八百長に関与したことが「うかがえる」とも判決文には記されていた。

東京地裁による解雇無効判決を受けて、日本相撲協会は危機管理委員会の委員長を務める宗像紀夫外部理事(元東京地検特捜部長)を中心に対応を協議。判決を覆す証拠は乏しいと判断して控訴断念の方針を固め、2013年4月3日の臨時理事会で満場一致によりこれを承認した。

ウィキペディアから転載

 

石井弁護士は「蒼国来裁判」の事例を元に綿密な戦略を立てている!!

弁護士にとって、世間が注目する裁判というのは、自らの「弁護士能力」を世に示すための機会です。当然のことながら、石井弁護士も、それまでの裁判以上の〝熱量〟で今回の件を扱っていると思います。

会見の途中で、石井弁護士が貴ノ富士にインタビューして言質を確認!!

記者が質問して、貴ノ富士が答えた直後、その回答が不十分であると見た石井弁護士は、自らが多貴ノ富士に直接質問して、その言質を会見で共有しました。

これは「なかなかの作戦だ」と関心しました。

 

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まとめ:この裁判の行方は? 貴ノ富士の精神力がポイント?!

とっくんがこのブログ記事を執筆しているのは、貴ノ富士の記者会見を見た直後ですので、ある程度のざっくりした予測しかできませんが・・・。

仮に、相撲協会が理事会の決定で「貴ノ富士解雇」を正式に決めたら、貴ノ富士側は石井弁護士とともに、【処分取り消しの訴訟】を起こすかもしれません。

『起こすかもしれない・・・』と書いたのは、実際には訴訟以前の「和解で決着」を狙っているものの、訴訟をチラつかせることで相手の譲歩を引き出すという作戦です。

裁判に慣れた弁護士であれば、事案のドコを争点にすれば裁判に勝てるか?!を知っているはずですので、少なくとも石井弁護士であれば、ソコを考えていることでしょう。

最後に、前回のブログ記事では以下のようにまとめました。

【貴ノ富士が徹底抗戦】相撲協会の引退勧告に【過去の事例】は

仮に、貴ノ富士が徹底抗戦をして裁判で勝訴するようなことがあれば「復帰」は可能でしょうが、そこまで彼を物心両面及び練習環境面でサポートしてくれる人たちがいれば、協会に勝てるかもしれませんが・・・。かなり厳しいでしょう。

焦点は、貴ノ富士と双子の弟の幕内力士貴源治と、その家族、支援者の結束力でしょうね。

協会相手の裁判ということになれば、かなりの精神的疲労もあるでしょうし、相撲界の中での「四面楚歌」の状態に耐え切らなければなりません。

その精神力があれば、この裁判は、どちらが勝者になってもおかしくないと思います。

以上、長々と書きましたが、今回の【資産に変えるゾ!!】赤裸々ブログを読んでいただき誠にありがとうございます。

とっくんは元Jリーグの広報担当でした。Jリーグの試合はダ・ゾーンでどうぞ ↓

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