横綱鶴竜ら陸奥部屋へ【井筒親方の弟寺尾の部屋】への転籍不可!

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大相撲秋場所中に師匠の井筒親方が亡くなって所属部屋が未定だった横綱鶴竜ら3力士は陸奥部屋に転籍になりそうです。報道によると、井筒親方の実弟の元寺尾(現錣山親方)が受け入れを表明しましたが、実現しませんでした。(トップ写真は故井筒親方と横綱鶴竜)

皆さま、こんにちは。秋場所中、場所後も「大相撲ネタ」が多くて驚いている、不動産屋の2代目社長のとっくんです。

大相撲界の常識って、〝一門の結束〟の方が血よりも優先されるんですね!!

【鶴竜ら3力士が陸奥部屋に転籍】井筒親方の死去伴い

横綱鶴竜は、元関脇逆鉾の井筒親方の部屋に所属していました。大相撲界のルールでは、力士はいずれかの部屋に所属していなければ土俵に上がることができません。

師匠が死去となった場合は新たな部屋に移籍をすることになりますが、とっくんの予想(希望)では、元関脇逆鉾の実弟の元関脇寺尾の錣山親方の部屋に移籍したら・・・と思っていましたがムリでしたね。

【井筒親方死去】元関脇逆鉾、すい臓がんで58歳の若さ【悲報】

 

井筒部屋に所属する横綱鶴竜ら3力士が、陸奥部屋に転籍への報道

2019年9月27日までの新聞報道によると、元大関の霧島が親方を務める陸奥部屋に転籍することになりそうです。

当初は井筒部屋存続を希望する鶴竜が、同じ時津風一門のある部屋付き親方に師匠になってもらう道を探ったが頓挫。井筒親方の実弟・錣山親方(元関脇寺尾)が受け入れを表明したが、時津風一門から飛び出して現在は二所ノ関一門であるため、どちらの一門からも理解を得られなかった。

そのため、時津風一門の鏡山理事(元関脇多賀竜)が中心となって陸奥親方や鶴竜と話し合い、陸奥部屋への転籍で話がまとまった。陸奥親方(元大関霧島)は井筒親方の兄弟子で井筒部屋出身。芝田山広報部長(元横綱大乃国)は「まだ話し合いの途中だが、それほど時間はかからない」と話していた。近日中に理事会の承認を得て、正式発表される。

https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/201909260001191.html から転載

本来ならば、実弟の元関脇寺尾の部屋のはずが・・・

実は、元逆鉾の弟の寺尾ですが、2年前の理事選挙の際に「一門を離れて」理事選挙にも立候補しました。

産経ニュース
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「一門」というのは政治で言う「派閥」のようなものですが、それぞれの部屋の親方の出身部屋などが集まって、

大相撲界の一門とはどういう仕組みなの?!

現在の一門は以下とおりとされています。

一門名 部屋数 所属親方数 トップ 
■二所ノ関一門 15 29 12代二所ノ関(大関・若嶋津) 
■出羽海一門 13 35 11代出羽海(前2・小城ノ花)
■時津風一門 8 16 16代時津風(前3・時津海) 
■高砂一門 5 12 7代高砂(大関・4代朝潮) 
■伊勢ヶ濱一門 5 10 9代伊勢ヶ濱(横綱・旭富士)

それぞれの一門には、その下に「部屋」があり、理事選挙などでは一門の代表を親方衆が推挙して投票するという流れです。

この一門の代表を決める際にもめることがあって、理事選挙のたびに「親方及び部屋同士の感情のしこり」などが起きています。

元関脇寺尾は2017年12月26日、「時津風一門から離脱をする」記者会見を開いています。

元寺尾の錣山親方が副理事選挙に立候補!! 兄の逆鉾らと争うが落選!!

2018年2月には、元寺尾vs元逆鉾の兄弟で「副理事選挙」を争いました。これは当時の新聞記事を転載します。

日本相撲協会の役員候補選挙が2日、東京・両国国技館で投票により行われ、定数3の副理事選には井筒親方(元関脇逆鉾)、花籠親方(元関脇・太寿山)、藤島親方(元大関・武双山)の3人が当選。初出馬の錣山親方(元関脇・寺尾)が落選した。
初出馬の錣山親方は、時津風一門を離脱して無所属となり貴乃花一門と近い関係を持っていた。復帰を狙う実兄の井筒親方と兄弟対決。錣山親方は「先輩、後輩関係なくみんなが意見を言える組織にしたい。そういう夢があった」と意気込みを話していたが、集まった票数は14。井筒親方は31、藤島親方は30、花籠親方は26だった。

▼井筒親方(元関脇逆鉾)の話 頑張ります。(弟の錣山親方=元関脇寺尾と争ったことに)複雑な気持ちです。

▼錣山親方(元関脇寺尾)の話 (立候補したことで)一歩踏み出せた。意味はすごく大きい。(一門を離脱した意味は)自分にはすごく大きいと思う。

https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2018/02/02/kiji/20180202s00005000145000c.html から転載

 

相撲協会が【一門所属義務】を理事会で決定

かつて元横綱貴乃花が相撲界の改革を提唱していたことの一つに『一門による談合体質の打破』がありました。
相撲界で思い切った改革をしようとしても、一門の中の掟があり、阻まれることが多くあります。そこで「改革派同士」が手を取り合って、一門の壁を超えて協力しあうというのが「貴乃花改革」の中心でした。

ところが、日本相撲協会は2018年7月の理事会『すべての部屋はいずれかの一門に所属しなければならない』という真逆のルールを決定しました。
そのことにより、当時の貴乃花親方は大相撲界を去ることになりました。

元寺尾は、時津風一門から二所ノ関一門へ転籍

かつて、貴乃花グループに属して、協会の改革を訴えていた元関脇寺尾の錣山親方も、かつての時津風一門から二所ノ関一門へ変わりました。

 

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まとめ:角界はコンプライアンス重視よりも悪しき慣習を打破すべきでは?!

とっくんはどちらかと言えば「保守的な考え」の人間ではありますが、それでも、とっくんの目から見ても大相撲界の慣習は理解を超えたことが多すぎます。

一門のトップと言われる人の中には、現役時代の実績とは関係なく、人間関係などによって着任した人もいます。

相撲界ではよく「親方の娘と結婚して婿養子になる」という事例が多く見られます。
もちろん、親方の娘は相撲界を間近で見てきたことで将来的に「部屋のおかみさん」に適任であることは否定できませんが、それ以上に、血の濃さを相撲界の既得権益(※親方となれる人数が決まっている)との深く結びついていると思います。

今回、井筒親方の実弟の錣山親方が「鶴竜らの受け入れを反対」されたのも、相撲界がいまだ、旧態依然の体質であることが証明された形ですね。

とはいえ、相撲界の発展は、力士の精進努力に負うところが大なので、まずは、横綱鶴竜が来場所(九州場所)での復活に向けて、移籍先の陸奥部屋で実力を伸ばしてほしいと願っています。

本日も、ブログ記事を最後までお読みいただき心より感謝しております。

とっくんは元Jリーグの広報担当でした。Jリーグの試合はダ・ゾーンでどうぞ ↓

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