世の中には『不動産投資で悪徳業者に騙された』と話す人がいます。筆者は、この発想と言うか「表現」には違和感を覚えます。『不動産投資家は経営者である』べきであり、経営責任を背負っていると考えています。「悪徳業者に騙された」と語ってよいのは消費者であり、経営者である不動産投資家ではありません。今回の記事では「投資家としてのあるべき考え方」を提言します。
「不動産投資家」は悪徳業者に騙されることがありますか?
事業をやっている経営者が「倒産」したからとしても「悪徳業者に騙された」で、事が済むはずがありませんよね。
不動産投資家は「投資に関しての決断をする人」なので、言わば経営者です。経営者的な視点を持たなければ、事業=不動産投資で成功は厳しいでしょう。
筆者は自身のツイッターで、以下のような記事予告をしました。
不動産投資で悪徳業者に「騙された」は消費者!投資家は経営者
不動産投資の界隈には「ブローカー」などと呼ばれる人がいて、ボロ物件を高額で売ろうとする輩がいます。そして、そうしたブローカーに騙される人もいます。
しかしながら…
悪徳不動産ブローカーに騙される人は、不動産投資家でしょうか?
いや違います‼「騙される人は不動産投資家ではなく消費者」です。経営者になりたければ、騙されたとかの感覚ではなく「事業に失敗した」と割り切るべきです!
【不動産投資家】の準備とは⁈ ~不動産の価格の基本を抑える!!
筆者は、本業である不動産業のほかに多数の仕事を経験しました。社会人としての最初のキャリアは新聞記者でした。新聞記者時代は、日々、違うジャンルの人たちを取材してニュースバリューを見出してきました。
この新聞記者時代をはじめとして、多数の職を経験することで身に着いた感覚は『自己責任を認める』ということです。情報は受け取る側のフィルターをとおして、何色にも変化します。ですから、不動産投資という分野にしても、情報をどのように受け取るか⁈は、受け手のリテラシーによって決まると思っています。
【不動産投資に勝つため】~不動産の適正価格の本質を知る‼
不動産は他の「財」と異なり、不動産ならではの特徴があります。これは、不動産鑑定士と言われる超難関試験の主要科目『鑑定理論』の中で以下のような基本原理を習います。以下一部を転載します。
不動産の価格についても、他の一般の諸財の価格と異なって、およそ次のような特徴を指摘することができる。
(1)不動産の経済価値は、一般に、交換の対価である価格として表示されるとともに、その用益の対価である賃料として表示される。(3)不動産の属する地域は固定的なものではなくて、常に拡大縮小、集中拡散、 発展衰退等の変化の過程にあるものであるから、不動産の利用形態が最適なものであるかどうか、仮に現在最適なものであっても、時の経過に伴ってこれを持続できるかどうか、これらは常に検討されなければならない。
(4)不動産の現実の取引価格等は、取引等の必要に応じて個別的に形成されるのが通常であり、しかもそれは個別的な事情に左右されがちのものであって、このような取引価格等から不動産の適正な価格を見出すことは一般の人には非常に困難である。したがって、不動産の適正な価格については専門家としての不動産鑑定士の鑑定評価活動が必要となるものである。
「不動産鑑定評価基準」から一部抜粋
不動産鑑定士は公的な立場で「不動産の適正化価格」を鑑定できる唯一の国家資格です。鑑定士になるためには、主要な科目である「鑑定理論」が重要となってきます。その基礎の中で『不動産の適正な価格は一般の人には難しい』とされているのです。
【不動産投資に勝つため】~不動産の適正価格と市場価格は異なる‼
ナゼ、筆者が不動産鑑定士の話を持ち出したかというと…。
『不動産鑑定士の鑑定によらなければ不動産の適正価格ではない!』
これを理解しもらいたいからです。世の中にある不動産価格は「適正価格」ではなく『市場価格』です。つまり、不動産の売り手と買い手との需要と供給が一致した価格のことです。
話を「不動産投資の失敗」に戻すと、悪徳業者に騙された消費者以外の人は、市場価格で不動産を購入(または売却)したのであれば、それはナットクして売買取引をしたということになります。
不動産投資家は「経営者である」という気持ちで、不動産投資をやれば…、自分が納得しない価格は「市場価格」にはなりえません。
不動産の市場価格で勝つために‼ ~売り手の立場vs買い手の立場
市場価格は、需要と供給のバランスで決まると申し上げました。不動産投資で、投資家が判断する価格は…
2.いつまで不動産を保有するか?
3.いくらで不動産を売却するか?
こうした「市場価格」の場面に応じて、自らの利益を最大化するための事業戦略を立てることが必要です。
筆者は3の売却(出口戦略)を重要視する投資家です。その理由は「出口が分かっている勝負は利益確定ができるから」です。終わりよければすべてよし!です。
不動産投資家の中には、築古の安価な物件を購入して、空室を埋めるなどして高利回りを期待する戦略の人もいます。筆者はこの戦略は取りません。
それは、筆者が年齢的にも「収益不動産の賃貸管理に伴う労働」をしないためです。
不動産投資はそれぞれのフィールドで闘う「事業」です‼
筆者は、不動産投資をやるまでに以下のような学習をしました。
・宅建取引士 ・不動産鑑定士の受験 ・会計学、簿記 ・経営学、経営理論
これらの学習は「資格取得」のための試験勉強もありましたし、試験など関係なく知識を蓄えるために学習したものもあります。
また、各種のセミナーには機会を見つけて参加をしました。中には胡散臭いセミナーもありましが、有益なセミナーも多数ありました。
その中で、このブログ記事では度々紹介している「一建設株式会社
まとめ:不動産投資は「事業」であり闘いの場である!!
これは過去記事でも何度も書きました。不動産投資は「事業」であり闘いの場でもあります。
筆者が実践している不動産投資は、自らの経験と筆者が住んでいる地域において“確実に勝てる”というフィールドで実践しているものです。
2.利害関係者(売主、買主、仲介業者、金融関係者)のWin-Winを考えること
3.転売の際の中古市場が確立された「収益物件」であること
最後に…、皆さまが「不動産投資家」を目指したいとお考えならば「悪徳業者のことの手口を研究分析」して、彼らの上を行くしたたかさを持ち合わせたほうが良いでしょう。
そして、このブログサイトでも、不動産投資の情報記事を日々更新していきますので、皆さまの不動産投資に役立てていただければ幸甚です。