Google検索で『不動産 不信感』で記事を探したら…、客側からの視点で「不動産業者への不信感の記事」が多数出てきます。これらの記事を読むと「不動産業者の営業の仕方」の問題があります。ところが、不動産屋の立場から見ると『客側のNG行為』があります。今回の記事では、客と不動産屋のWin-Winを構築する賢いやり方を解説します。
【このブログの筆者プロフィール】波乱万丈の人生の末、50歳を超えて不動産会社の社長に。新卒で新聞社に就職→30歳で退職→サッカー選手の代理人→プロサッカーチームのフロント→不動産会社の営業→プロサッカーチームのフロント→インキュベーションマネージャー→経産省プロジェクト研究員→インキュベーションマネージャー→起業失敗→ブログを書きまくる→企業誘致課の参与→株のデイトレードで失敗→→行政の仕事→引きこもり→不動産会社取締役→2018年念願の社長に・・・。(写真は3歳当時)
今日は義弟にやられました。
不動産屋に対して「絶対やってはならないNG行為」です。
以下に、義弟とのやりとりを通して「不動産屋の不信を抱かれる
NG行為」について説明します!!
【不動産投資ルール】客側のNG行動!不動産屋がつきあえない!
以前の過去記事では「不動産屋の本音」について小生を書きました。
こうした記事を掲載した狙いは、不動産投資においては、投資家と不動産業者が「お互いの立場を理解してWin-Winになることがベストである…」と思っているので、不動産屋の立場を教える意味で記事にしました。
宅建業法に定めている報酬規定の「仲介手数料」デス!!
宅建業法により定められている「仲介手数料」の報酬規定です。
【不動産の売買・交換の媒介のとき】 ・取引される不動産の金額の200万円以下の部分→5%以内 ・上記の金額の200万円を超400万円以下の部分→4%以内 ・上記の金額の400万円超の部分→3%以内 簡易の計算方法で【不動産の価格×3%+6万円】となる
不動産屋が「お金をもらう仕組み」は媒介に関する手数料「契約に基づく」
不動産屋が「売主」から成約時に仲介手数料をもらうためには「媒介契約」を締結しておく必要があります。
提携の仕方は、媒介契約のルールによって3種類に分けられます。
【専属専任媒介契約】 ・不動産会社1社だけに仲介を依頼する媒介契約、他の不動産会社に仲介を依頼は不可 ・不動産会社が見つけた売却先としか取り引きすることができない ・契約の有効期限は最大で3カ月。延長可 ・その他、不動産会社側の物件情報の報告義務、告知掲載義務がある 【専任媒介契約】 ・不動産会社1社だけに仲介を依頼する媒介契約、他の不動産会社に仲介を依頼は不可 ・売主は自力で探した買い手を見つけて不動産会社を介さずに契約が可 ・契約の有効期限は最大で3カ月。延長可 ・その他、不動産会社側の物件情報の報告義務、告知掲載義務がある 【一般媒介契約】 ・同時に複数の不動産会社に仲介を依頼すること ・売主は自力で探した買い手と不動産会社を通さずに契約することが可 ・契約に有効期限はない(ただし行政指導はあり) ・その他、不動産会社側の物件情報の報告義務、告知掲載義務がない ・契約方法には、明示型(他にどの不動産会社と媒介契約を結んだか通知する方法) と非明示型(通知しない)がある
不動産屋のモチベーションの順番は?!
不動産屋のモチベーションの順番としては・・・、
専属専任媒介契約>専任媒介契約>>>一般媒介契約(明示型)>>>一般媒介契約(非明示型)
これは、どの不動産屋も同じコトだと思います。どうしてこの順番になるか?!ですが、要するに「専属専任媒介」では、売買契約がどのような経路で成約したとしても、売主側の仲介手数料はもらえます。
ところが、一般媒介では、売主は他の不動産会社にも媒介を依頼することできるので、他社で契約が決まった場合、一切の手数料をもらうことができません。仮に、一般媒介の不動産の営業をやっていた場合には、「働いた分が丸損」になってしまいます。
このように不動産屋側のビジネス事情がわかったかと思います。不動産屋にとっての客のNG行動は、使うだけ使っておいて他社経由で契約をすることです。
筆者の義弟とのやりとり【実話】リアルタイムの話です!!
今住んでいるアパートを3月末くらいに出なければ
ならなくなったので、物件を購入しようと思っています。
10年ほど住んで、その後は「賃貸住宅」にしたいんですが、
良い物件を探していください。
おススメは「ローコスト住宅」の新築建売物件だね。
ボーナス時期に合わせて当初売り出し価格から300万円値下げしたよ。
実際に紹介した物件はコチラ↓の記事参照
ローコスト住宅は土地が狭いの嫌なんですよ。
最低でも土地は80坪はほしいんで…。
全体の予算は「○○○万円」くらいでお願いします!!
(内心の声)○○○万円で80坪以上?! お前は業者か?見つからんわ!!
なるほど。ならば中古住宅の現況のままで、指値を入れることだね。
受けてません。それ必要なんですか?
【不動産の価格交渉の成功のコツ】銀行の融資枠を確保しておく!!
金融機関の「事前申請」をして、その人の年収などから「融資枠」を審査してもらうことです。これをやっている買主は「本気で不動産を購入したい」という意思があり、また、実際にお金を払うことができる“証明”にもなり、指値交渉などが成功する可能性が高くなります。
事前審査で「○○○万円」の枠を取りました。
それで「○○の中古住宅」を抑えたいですけど
わかった。その中古住宅はA社さんが専属専任なんだよ。
だから、A社に相談してみるよ。
数日後…
義兄さん、A社の中古住宅ですが、絶対に欲しいので、ボクが直接A社にお願いしてもいいですか?
A社に直接お願いしたら、仲介手数料を満額取られるよ。
うちだったら「親戚価格」で半額にする約束だからこっち経由がいいと思うんだけど…
いや、どうしてもA社の中古住宅が欲しいんで、A社の持ち客とボクとの「順番争い」になってボクが負けるのが嫌なんですよ。
多少仲介手数料高くなっても、そっちがいいんで!!
(内心の声)こいつは、オレを2週間もの間、物件探しに
こきつかって他社で決めたいだと?!
そうなんだ、君がそうしたいならばそうしたらいいよ。
うちは、引くからA社に直接お願いしたらいい!!
【不動産屋に対してのNG行為】で以後の付き合いもTHE END!!
筆者は人間関係に「べったりしていない」ので、別のこの義弟との「付き合い」にもこだわっていません。なので、以後の付き合いはTHE ENDですね。
まとめ:不動産屋の信頼感がなければ「優良情報は入ってこない」
義弟は将来的に、自分の住宅を「賃貸住宅にしたい」ということですが、住宅ローンでこれをやって見つかったら、場合によっては「ローンの残高を一括返済すること」を求められる可能性があります。
まず、その前に、あの中古住宅が10年後に賃貸住宅に変わるでしょうか?! あとリフォーム費用がどのくらいかかるのかも見えません。
先に勧めた「新築戸建て売り住宅」の方がかなり安かったので、「賃貸に出すこと」を考えるならば「ローコスト住宅がベターだ」と考えた筆者との「不動産投資勘」と義弟は異なったものでした。
最後に…このブログサイトが「匿名ブログ」であることが、この実話を記事にできた理由です。お読みなった皆さまが、どのように感じられるか?!は分かりませんが、今回の記事を読んでいただき心から感謝しております。