【不動産投資の元手はいくら?】レバレッジ投資メリットとデメリット

不動産
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不動産投資に必要な「元手(自己資金)はどのくらい必要でしょうか? この質問には一定の答えはありません。宅建取引士で不動産屋の筆者の場合、地元の信用金庫から「プロパー融資でオーバーローン」で資金を調達したので、当初の自己資金は投入していません。これと同じ手法を個人の方がやるのは厳しいかもしれませんが、それでも「事業計画」の内容によっては「元手0円」でも不動産投資ができるかとかと思います。

不動産投資をしたい人
不動産投資をしたい人

不動産投資に必要な元手ってどのくらいの割合なんでしょうか?

 

とっくん
とっくん

「元手=自己資金」というコトで理解したら…。その後の返済のことを考えてみて「収益と返済とのバランス」を考えたほうがいいでしょうね!! 今回は「不動産投資の元手とは?」の根本を考えましょう!!

 

【不動産投資元手はいくら】レバレッジ投資のメリットとデメリット

本題に入る前に、皆さまに「クイズ」です。税務会計上、損金(費用項目)となるのはどれでしょうか?

 

・融資を受けた金融機関へ返済する金
・購入した不動産の減価償却費

 

元手がなくて収益不動産を購入した場合は、長期返済の場合は毎月、返済をしなければなりません。その際、「売上=賃料収入」から経費として認められる(「損金」と言います)のは…

融資の返済の元本の部分→経費としては認められません
融資の返済の利息の部分→経費として認められます

 

不動産投資をしたい人
不動産投資をしたい人

毎月金融機関に返すお金が「経費にならない」んですか? それっておかしい話じゃないですか?!

 

 

とっくん
とっくん

いや、よく考えると分かると思います…

金融機関からの借入で「元本」というのは、借りた金額を返済回数で割ったものですが、そもそも借り入れは「収入ではない」ので売上ではありません。ですから、売上から差し引く経費にもなりません。

借入利息は、お金を借りるという事業の中で発生した費用なので、これは経費として認められます。

 

金融機関からの融資は、事業者にお金が入ってくるのですが、これは、営業活動としての売上とは別の“財布”の話です。

一方、融資で受けた借り入れの現金を「何か」に使ったとしても、それは、売上とは異なる財布から出て行ったものです。つまり、「貸借対照表(B/S)」には、金融機関から受けた融資は、一旦『資産として入り、同時に負債に計上される』わけです。

これを貸借対照表で表すと…、全額借り入れした場合は以下のようになります。

これが融資を受けた直後の「貸借対照表」です。実際の「貸借対照表」では「売上」から生み出された収入も同時に掲載されるので、ここまで“スパッと”キレイな貸借対照表を見ることは通常ではありえないと思います。

事業活動をやっている以上、何かしらの「売上や経費」が発生するからです。

 

 

【お金を産み出す仕組みとは】レバレッジを利かした仕組みが最適!

筆者は、これまでの記事の中で、『お金を産み出す仕組みを作るにはレバレッジを利かした仕組みを作るのが最適だ』と述べてきました。

 

 

不動産投資も他の事業と同じで、自己資金(元手)だけで事業ができない(=収益不動産を購入できない)のであれば「他人資本=融資のこと」でこれを賄うのが適当です。

これこそが「事業である」と言えるでしょう。

 

 

購入した不動産の減価償却費として認められるのは? 土地or建物

先ほどの、2つ目の問いを考えて見ましょう。減価償却費とは、建物や機械設備、自動車などの長期間にわたり使用するモノを購入した際に、会計上は「資産」として計上します。
この「資産」は、複数年で利用することで「資産価値が落ちていく=減価」ために、法定耐用年数を定めて「減価償却費として経費」として認めています。

経費といっても実際に現金を支払うわけではないので「減価償却費≠キャッシュアウト」なので、キャッシュフロー計算書上では「キャッシュに足し増し」されます。

 

 

【元手なしの不動産投資】始める方法とメリットorデメリット!!

ここから本題です。不動産投資を元手なしで始める方法ですが…、これは一言でいって『金融機関の審査次第』です。つまり、事業者(不動産投資家)側が『フルローンもしくはオーバーローンで融資をお願います…』と頼んでも、たいていの場合は断られます。

 

【オーバーローン】収益不動産の価格を超えた資金を金融機関から融資してもらうことを指します。

 

不動産は購入の際に、収益物件の価格のほかに諸経費がかかります。これらも融資で賄うのが「オーバーローン」です。

 

【不動産購入の際に必要な諸経費の例】
・不動産仲介手数料(不動産価格×3%+6万円)
・登録免許税(所有権移転登記)及び司法書士依頼費
・確定測量(※買主が売主負担で要求する場合もある)
・不動産取得税、固定資産税等
・売買契約印紙税
・ローン取り扱い経費等
・火災保険料等

 

まったくの元手なし=オーバーローンのデメリットは?!

投資家がまったく自己資金を持たない場合は、オーバーローンの融資となります。仮にこの融資審査がとおったとしてデメリットを考えてみます。

不動産購入は、購入金額によってその他の諸経費も連動して上下します。大まかな目安としては「不動産価格の10%~15%」を想定します。

したがって、オーバーローンで不動産購入した場合、その不動産の価値(価格)が1年後も変わらなかったとして同じ金額で売却したとしても、諸経費の分と金融機関に支払う利息の分は「赤字」となります。

もしも、収益不動産を購入して「賃料収入が0円だった」としたら、売却した際に不動産価値が増加しなかったら赤字になります。そもそも論として「賃料収入がない収益不動産の価値は大幅に下がります」ので、その赤字の額はどれほど大きくなるかは予想がつきません。

 

オーバーローンのメリットは?! ~レバレッジを最大化できる!!

オーバーローンでのメリットを言えば、元手なしにビジネスが始められるということです。つまり「レバレッジが最大化」していることになり、収益不動産が「絶対的に稼げる案件」である限りにおいて…

レバレッジが“常識外”に利くとしたら、自己資金0円の人がいきなり「100億円の不動産を購入することも可能」です。

これはやや大げさな表現ですが、「絶対的に稼げる案件」であれば、理論上、できなくはないのです。

 

 

元手はいくら必要か?! ~案件or投資家の属性によって「異なる」!!

今回の記事の答えですが…、不動産投資での「元手がいくら必要なのか?」は、収益不動産の案件によって異なるし、投資家の属性(年収、資産、担保力など)も大きく影響を与えます。

資本主義の世界では「資本の形を変えること」によって、モノ・コト・仕組みを大きく成長させることができます。不動産投資は資本主義の仕組みの代表例です。

 

 

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まとめ:元手なし不動産投資はVCからの資金調達よりも超簡単!!

VCとは「ベンチャーキャピタル」のことです。まったくのゼロから起業する人も「事業性が認められたらVCからの出資を得ることができます。ただし、その難しさは不動産投資の比ではありません。

筆者はかつて、IT関連のビジネスアイディアを特許出願して、これを事業化しようとして、VCからの出資をお願いし、かなりの数のプレゼンテーションをやりましたが「成功すること」はありませんでした。

 

【筆者のプロフィール】
資格等:宅建取引士、管理業務主任者、不動産投資家、ブロガー
大学卒→地方新聞で記者→30歳で退職→父親の会社(不動産業)&外国人サッカー選手の代理人→Jリーグクラブ→不動産会社→Jリーグクラブ→インキュベーションマネージャー(IM)→キャリア教育研究員→IM→IT関連の特許を出願して、これを元に企業を起業(失敗)→県の企業誘致参与→株のデイトレードで失敗→県消費者行政の仕事→不動産会社取締役→2018年念願の社長→社長になって以来、1年間で3件の不動産投資を実施した。

 

プロフィールでマーカーを付けたところですが、筆者はVCからの出資や金融機関の融資も諦め、自己資金だけで起業しました。そして、雇ったプログラマーが途中で仕事を投げ出して辞めてしまったため、事業化に失敗しました。これは筆者の経営者としての力不足でした。

今現在、筆者は、過去の起業で失敗した経験等を生かして「不動産投資」をやっていますが、起業に比べると、不動産投資は簡単です。

また、このブログサイトをとおして「ブログサイトの資産化」も実践していますが、ブログサイトの運営の方が不動産投資よりもはるかに難しいです。

最後に…ブログサイトの宣伝です。『資産に変える』実体験ブログではリアルタイムの動きを交えて、できるだけミクロの動きなどを、分かりやすく記事にします。不動産投資やビジネスモデル全般に関心がある方は、今後ともよろしくお願いいたします。

 

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