今回もオリヴァー・ストーン監督の映画『ウォール街(1987年)』で、マイケル・ダグラス演じる投資家ゴードン・ゲッコー(Gordon Gekko)と主人公のバド・フォックスとの対決シーンの会話の抜粋です。
こんにちは、映画の台詞の奥深さに感心する、不動産屋2代目社長とっくんです。
今は本屋さんで見かけない『スクリーンプレイ』というシリーズですが、この本は映画のすべての台詞を掲載していて、日本語訳と解説が付けてあります。
↑ お勧めの本というよりも【テッパンの勉強法】なので、英語に興味がある方は是非、お試しください!!
【一部抜粋】『ウオール街』からゴードン・ゲッコーとバドの対決シーン
- Bud: You fucking used me!
- Gekko: Well, you’re walking around blind without a cane, pal. A fool and his money are lucky enough to get together in the first place.
- Bud: But why do you need to wreck this company…
- Gekko: Because it’s WRECKABLE, all right?! I took another look at it and I changed my mind.
- Bud: Tell me, Gordon, when does it all end, huh? How many yachts can you water-ski behind? How much is enough?
- Gekko: It’s not a question of enough, pal. It’s a Zero Sum game – somebody wins, somebody loses. Money itself isn’t lost or made, it’s simply transferred – from one perception to another. Like magic. This painting here? I bought it ten years ago for sixty thousand dollars. I could sell it today for six hundred. The illusion has become real, and the more real it becomes, the more desperately they want it. Capitalism at its finest.
- Bud: How much is enough, Gordon?
- Gekko: The richest one percent of this country owns half our country’s wealth, five trillion dollars. One third of that comes from hard work, two thirds comes from inheritance, interest on interest accumulating to widows and idiot sons – and what I do, stock and real estate speculation. It’s bullshit. You got ninety percent of the American public out there with little or no net worth. I create nothing. I own. We make the rules, pal. The news, war, peace, famine, upheaval, the price per paper clip. We pick that rabbit out of the hat while everybody sits out there wondering how the hell we did it. Now, you’re not naive enough to think we’re living in a democracy, are you, Buddy? It’s the free market. And you’re a part of it. You’ve got that killer instinct. Stick around, pal, I’ve still got a lot to teach you.
【洗練された会話】資本主義を語ると天下一品!! ゲッコー?!
全訳はつけません。必要な方は『スクリーンプレイ』を購入して確かめてください。まず最初に動画のシーンを見て、二人の会話を聞き取れた方は、スゴイ!! さらに、その意味を半分くらい理解できた方は、まぁスゴイ!! でもって、比ゆ表現を含めて完全に理解できた方はスゴスギル!!
とっくんが、このシーンが好きなのは・・・、ゲッコーが買収した会社を再建せずに売ったことに対して怒りを表すバドに対して、ゲッコーは独特の表現で、バドを治めようとしています。
最初のシーン、上記の英文の前の部分ですが、ゲッコーが「気が変わって会社を売った理由」をバドから尋ねられた答えが・・・『息子に熊のぷーさんを読んでやっていたら、ぷーさんが蜂蜜を取ろうとして木の中にはまった。だから俺もソレ(会社)を手放すんだ!】と説明し、バドが『お前が子どもに読むのはピノキオの方だろ!!』と返します。
これって「ピノキオ=嘘をついたらダメだと教える童話」で見事にゲッコーの所業を比ゆしています。
このほかにも、ゲッコーは『資本主義とは?』を独自の理論を交えてバドに説明します。もちろん、ゲッコーの勝手な論理で、これは〝正義〟ではありませんが、彼は彼なりの表現力でバドを説得するのです。その会話(台詞)があまりにも洗練されていて、感心せざるを得ませんね。
まとめ:『ウオール・ストリート(続編)』には意外な人も?!
この『ウオール街』の続編、2011年に公開されたマイケル・ダグラス主演の『ウォール・ストリート』で、ゴードン・ゲッコーは収監されていた刑務所から出所して、再び動きだします。
そして、この2作目では、前作の主役だったバドとあるパーティで会いますが・・・、バドもゲッコーと同じく刑務所に服役していたのですが、バド自身もすっかりと〝資本主義側の人間〟に変わっていました。
そして、この2作目の作品では〝幻のシーン〟があります。
ドナルド・トランプ大統領の演技もかなりもの(俳優が本職ではないので)ですが、ゲッコーの存在感はスゴイですね!!
ちなみに、トランプ氏は大統領に就任する前はいろんな映画にチョイ役で出ていますし、「バック・トゥ・ザ・フューチャー2」の悪役ビフ・タネンのモデルはトランプ氏であるとされています。
映画の奥深さを今さらながら楽しんでいます!!
まずは↑のサイトをご覧になり、この英語学習法の考え方などをじっくりと読んでみてください。