一生に一度の買い物となる「マイホーム」。購入する際、皆さまが最も気になるのが『欠陥住宅』とキーワードではないでしょうか⁈
特に、ローコスト住宅においては『安い=欠陥が多い』のでは?という心配があるかと思います。
今回の記事は、建売住宅の販売戸数の日本一の「飯田ホールディングスグループ」の中核会社「一建設㈱」をはじめとしたローコスト住宅の「欠陥」について説明します。
不動産業界25年以上の筆者は、ローコスト住宅の仲介販売をやり、自社でもローコスト住宅の注文住宅を購入した経験があります。(トップ写真は、自社の住宅の建築時のもの)
これら実体験に基づいて「住宅の欠陥」について、分かりやすく説明します。
価格が安い建売住宅では「欠陥住宅」が多いのですか?
価格が安い「ローコスト住宅」は、数多くの家を建築するために建材や部材などを大量に仕入れて、現場での「工事を効率化する」ことで、徹底したコストカットをしています。
建築をする過程は、プラモデルを組み立てるような感じです。
筆者は、ローコスト住宅の建築過程を「プラモデルの組み立て」と表現しました。この理由についても、この記事の中で説明しますので、最後までお読みください。
住宅を購入する前には、そのハウスメーカーの評判をチェックすることと思います。検索の中で『欠陥』というのは、営業マンに聞いたところで「本当のコト」を語ってくれるとは限りません。
この記事を読むとわかること‼
一建設の建売住宅にある欠陥の種類・見つけ方・対処法!
ローコスト住宅の建売住宅の販売数のトップである「飯田ホールディングス㈱」のリーダー格である「一建設㈱」の建売住宅を検討されている方。
ネットの質問箱で『一建設 欠陥』で検索したら以下のような質問がありました。
【ネットの質問箱に寄せられた主な質問】
- 昔、大学の先輩の親が一建設の建て売りを買って耐震強度不足の欠陥住宅で大変だったと教えてくれた
- 一建設の住宅を買われた方で何か重大な欠陥があった方は、実例を教えてほしい
- 一建設をググったら様々な評判を見て不安になりました。
- チェック後のオプション作業で床に傷とか酷かったです。階段にも気づかなかったのですが・・・隙間とか…
ネットで「住宅の欠陥」を調べると…いろんな情報が出てきますね⁈
これは「一建設」限らず、他のハウスメーカーでもネット上ではネガティブ情報がたくさんあります。ネガティブな情報は、正確な情報もあるし、間違った情報もあります。
一建設の欠陥はある⁈ネットの質問箱から過去の事件をチェック
一建設㈱は、過去に耐震強度不足問題がありました。2007年のことですが、業界を揺るがす大きな事件でした。(写真は、筆者の会社の住宅建築時のもの、本文とは関係ありません)
国交省が1級建築士19人を懲戒処分(2007年12月26日)
国土交通省は12月18日に、耐震強度不足の住宅を設計したなどとして、19人の1級建築士を建築士法に基づき12月10日付で懲戒処分にした。
処分された19人のうち11人は、住宅建設・販売を手掛ける「一建設」と「アーネストワン」(いずれも本社東京)が分譲した1戸建て住宅の設計で、耐震強度不足があったとして処分された。
(https://www.data-max.co.jp/2007/12/26/post_234.html)から転載
この事件があって以来、一建設は内部管理の強化が徹底されています。会社の信頼を大きく損な事件でした。
耐震設計の偽装は、あってはならない事件です。この事件があったために、十数年も経った現在でもこの時の「一建設 欠陥」の評判が続いていることがあります。
ところで、一般に言われる「欠陥」はここまでのレベルではありません。以下に、どのような「欠陥のケース」があるかを見ていきしょう。
法令違反のケース
一口に「欠陥住宅」と言ってもさまざまなケースがあります。
前述の「ネット質問箱」の中には『床に傷とかあった…』というのがありました。これについては、正直、欠陥とまでは言えないレベルです。あくまでも筆者の感想です。
ところが、新築建売住宅の中には、法令違反となる場合があります。
法令違反の欠陥にはどのようなものがありますか?
ボクが仲介した物件には、法令違反の案件はなかったのですが…
代表的な事例としては「準防火地域」の住宅に設置が義務付けられている外壁の裏側に石膏ボード(不燃材)の施工がされていない――などがあります。
全国の事例をネットで検索していると、石膏ボードの施工問題が取り上げられています。ただし、筆者がこれまで仲介した「飯田ホールディングスの建売住宅」では、このような事例はありません。
施工不良のケース
ローコスト住宅は、建築工事のコストカットのために「工期をできるだけ短くする」というようにしています。
このために、現場では「工場から出荷している建築部材」を“組み立てる”ということを実施しています。このため、筆者は「プラモデルを組み立てる」と表現しました。この意味は『しっかりと施工をしていたら欠陥住宅はない』ということです。
プラモデルを組み立てる場合も、「完成品の出来不出来」があります。住宅も同じことで、大工や職人の「技術不足」「手抜き」「ミス」が原因です。
言い換えれば「施工不良」は、大工の腕とやる気次第です。
一建設のような全国規模の会社でも、実際に工事を担当しているのは、提携している工務店や大工です。建売住宅の建築は、販売を担当する地域(支社)レベルで、大工と契約しているので「欠陥があるかないか」は、その建物によって異なると言えます。
一建設の建売住宅の「欠陥」のチェック方法を専門家が解説
建売住宅は「完成した家」を購入します。建築の過程でどのような工事ををしているか⁈を買主はチェックすることができません。
筆者の会社は「不動産仲介業」としてメインとしているので、建売住宅を仲介する際にはお客様の要望に応じて『住宅診断』をしています。
具体的には以下のような内容です。
原則は「目視による住宅診断」です。ボクは、建売住宅の「建築工事中の現場」を時間がある時に見学をしています。工事の様子をチェックするために、現場の大工などとも積極的に会話をしています。
床下と天井裏は必ず見よう‼
筆者はお客様の「内覧」の際に、住宅診断の希望を伺います。経験上、3割程度のお客様が内覧時の住宅診断を希望されます。
必ずチェックする箇所としては、床下と天井裏です。壁内などは見ることができませんので赤外線のサーモグラフィーによって非破壊検査などをします。
建物以外の環境もチェック
お客様が建売住宅を購入後に最も気になるのは、建物の外の駐車場の形や道路、騒音などです。ローコスト住宅は狭い土地を活用して建てているケースも多く、接面道路が細く駐車場が入れにくい場合もあります。
また、建物周辺の騒音やごみの集積場、カラスやハトが多くないか…などもチェックします。
見逃せない「欠陥」 ~施工不良のケース
今回は、一建設㈱の建売住宅を中心に「欠陥」について調べました。不動産業界25年以上の経験上で申し上げますと、一建設に限らず、注文住宅の価格高ハウスメーカーでも「欠陥」はあります。
法律に違反している欠陥は、契約後であっても「是正を求めること」ができます。
ただし、床の傷やクロスの破損などは、「欠陥と言えるレベル」ではないので(筆者の意見)、立ち合いの際に、しっかりと指摘をして「修理や補正」を担当者に伝えましょう。
「ハウスメーカーの契約書」によっては、立ち合いの際にチェックをしないと、引き渡し時には「現状渡し」として修理や補正を断られることがあります。
一方、建売住宅以外の注文住宅を建てたいとお考えならば、一建設に限らず複数のハウスメーカーに無料見積もりを依頼するのが便利です。
お手額な見積もりサイトでは、600社を超えるハウスメーカーから一括で無料請求ができます。