2020年5月1日、「持続化給付金の申請受付」が始まりました。筆者の会社は、新型コロナウイルス感染拡大による売上減少が6月以降に出てくると予想しているので、申請は6月以降に行うつもりです。今回は、持続化給付金の予算額と申請数などについて、数字の上から給付時期を考えたいと思います。
「持続化給付金」って要件を満たす事業者、企業が全員申請したら、予算は足りるのでしょうか?
4月30日に成立した「令和2年度の補正予算」では「持続化給付金」枠として2兆3,176億円でした。この金額は、所管の経済産業省と予算案を考査する財務省との間での綱引きの結果だと思います。持続化給付金の受ける事業者数の想定があるのですが、詳しく見てみましょう。
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「持続化給付金」の予算は足りるか?【申請者全員給付】は現実ムリ
冒頭で述べたように、経済産業省は「令和2年度の補正予算」で持続化給付金枠で2兆3,176億円を取りました。これは同省の想定だと、130万事業者が対象ということです。
以下に大枠の数字をまとめました。
【持続化給付金】をめぐる予算について
■予算額:2兆3,176億円(補正予算)
■経済産業省の想定:130万事業者
■法人の税務申告件数:290万件
■個人事業で事業所得で納税した個人事業主:168万人合計 458万事業者
売上半減した月がある事業者を全体の8割とすると…
458万事業者×80%=366万事業者申告件数の数字は「国税庁レポート2019」 71、72Pから引用
【持続化給付金の申請】早い者勝ち!! ~1次補正だけではムリ!!
これは筆者の感想です。前述の数字は、税務申告数から見た事業者の数です。今回の「持続化給付金」の要件では、確定申告をしていることが前提ですので、実際の法人数、個人事業者数ではなく、申告件数ベースが妥当です。
この中で、個人事業者の場合は「事業所得での申告数が168万」なのですが、さらに「不動産所得での申告件数は110万件」あります。今回の想定の数には不動産所得での申告は加えていないので、実際の支給時になると、筆者の想定よりも多くの法人、個人事業者が「持続化給付金」の申請をすると思います。
問題は…、売上高が前年同月比と比べて50%以上ダウンという要件を満たすのが全体の何パーセントくらいを占めるのか?ですが…、筆者は「これを80%」と見込みました。勘ですが…。
実際のところ80%もいくかいかないか分かりませんが「単月の売上比較で、最大200万円の給付金がもらえるならば…」、新型コロナの影響がなくても「売上を敢えて挙げない企業・事業者」がいても不思議ではないと思います。
まとめ:「持続化給付金」の実施は、数回の補正予算が必要!!
筆者は、持続化給付金の受給要件を満たせるのが6月以降だと思うので、その際に申し込みをします。ただし、その際には4月30日に可決した「第1次補正予算」での枠は無くなっているでしょう。
ですから、期待するのは「第2次補正予算」です。常識的に考えてみて、他の緊急経済対策を合わせての予算付けなので、第2次補正予算での実行は夏以降、秋口になるかと思っています。
「持続化給付金」によって当面の資金繰りを期待している方は、できるだけ早く申請をした方がいいでしょう。